艦これTRPG　2019年2月17日　不知火の記憶

霞：提督に頼りにされた時が嬉しかった。提督に優しくされたことが嬉しかった。そうしていつの日か私は、提督が好きになっていた。提督の為に生きて、提督の為に泣いて、提督の為に笑っていた。この人のために、沈むわけにはいかない。そう思ったから、危険な事は避けて、生きることに必死になっていたのに、その理由を忘れて提督に…まるで初めて会ったときのように、罵倒してしまうなんて。ごめんなさい提督。今度あったらこの思い、きっと伝えて見せるから…待っていてね。

陽炎：「しーらーぬーい、しーらぬいっ♪不知火？」

陽炎：「ちょっと、返事しなさいよね、不知火？」

不知火：夢を見た。昔のとても幸せだった夢を。不知火…姉さんとともに戦い、笑いあったあの日々を。

不知火：そんな姉さんはある日突然消息不明になってしまった。作戦中、味方をかばった後潮に流されてしまったらしい。捜索隊も出したが、彼女を見つけることはできなかった。

不知火：私は失って初めて、陽炎という姉の、その明るさに、存在にどれほど救われていたのかを思い知った。何日も泣いて、心がボロボロになって。それでも戦おうとして…大切だったはずの仲間たちを何度も何度も傷つけてしまった。

不知火：いつしか私は笑い方を忘れて。すべてを自分の力で守ろうとして。訓練を重ねては倒れて、自分を傷つけていった。

不知火：いつしか私は…陽炎のことも忘れ、ただの機械として戦うようになっていった。彼女からもらった沢山の言葉も、その温かさも忘れて。

不知火：……ようやく思い出せた。今でも私は強くなりたいと思う。でも、それは私一人だけが強くなるという事ではないのだと、そう思った。

陽炎：「まったくもー、あんたはね、自分を殺してばっかでさ、抱え込みすぎだと思うわけよ。もっとこう、自分の意志で自分らしく生きてもいいんじゃないの？大体あんた、やりたいこととかないわけ？」

不知火：「…うるさいですね陽炎姉さん、だからこうして姉さんには言いたいことを言ってるわけではないですか」

不知火：…今思うと結構横暴だな姉。

不知火：なんとなくイラっとしてきた。今度会ったら一発くらい殴っても怒られないのではないだろうか？

不知火：……私らしく、わがままに生きる…そうだな、まずはあのバカ姉を探すとしよう。探したら…まあ、それなりに個性的な同僚たちを紹介するとしようか。

不知火：霞にやってもらったマッサージ…癒されるというのもなかなかに面白いものだった。あの道を究めてみるのも面白そうだ…

苺色提督：癒し処じゃん

不知火：そうですが

不知火：スペシャルじゃなかったらあの道に行くつもりなかったですが

不知火：後日不知火は退役…は、しないけど。マッサージや耳かきなど、他人をいやす行為、世話をする行為にどんどんはまっていく。

不知火：可愛い同僚、尊敬できる友人。後なんかよくわからないけど個性的なおっきいの。そんなのと一緒にこれからも生きていくのだろう。